???
…あぁ、私の声が届いたのですね。
よかった…これであなた方に干渉できる…!
…自己紹介が遅れましたね。
私は「眠り姫」といいます。
…と言っても、私はそこに居る者でもありませんし、その世界で眠り姫という「役割」を与えられている者でもありません。
私はその世界を造った「魔女」の弟子をしていたものです。
直接あなた方に干渉することは出来なくて…
私が出来るのはあくまで間接的な干渉までみたいです。
…さすが師匠です。
でも。
でも、師匠のやり方は間違っています…!
こんな無理やり生きる意味を与えたって…なんの意味も………
…少し話し過ぎました。
簡潔にまとめて言わせていただくと、あなた方に私の魔力を分け与えます。
一次的なものなのでこちらに帰ってきたら効力は消えてしまいますが…。
私の「茨」をあなた方に送ります。
受け取り方は一言「茨を受け取りたい」と直接お手紙を書いて送ってください。
察しのいいあなた方はきっとどうすればいいかわかるはずです。
…ですがここでのことは誰にも言わないでくださいね。
師匠に気付かれたら意味がありませんから…。
…その茨は「リヴォルツィオーネ」と呼ばれている者しか使えませんが…「逆徒の茨」というものでその世界に抗う力を持っています。
…自身の能力を変えることやその世界に微かな亀裂を入れることが出来るでしょう。
それがあなた方にとっていいことなのかはわかりません。
…ですが、少なくとも選択肢は増えるはずです。
どうか…悔いのないように選択してください。
全てはあなた方が決めることですから…。